職場環境満足分類に関する相談は、他の分類と比べて離職に直結する可能性をはらんでいるため、慎重に対応しなければなりません。留学生などの場合、入国当初は経験も浅いため、アルバイト就労では介護補助的な業務が中心となりますが、いつまでもその状態が続くと不満がたまることになります。
アルバイト就労開始して半年経っても「トイレ掃除や皿洗いしかさせてもらえない、アルバイトを変えたい」といった相談を受け、施設側に相談するといった事例もあります。
外国人材は「公平性」といった観点についての相談が特に多く見受けられます。
彼らを指導する日本人スタッフによって業務手順の指導内容が違うことがあり、本人たちは言われた通りにしているにもかかわらず注意を受けるということがあります。そのような場合、彼らは理不尽を強く感じ、自分たちが外国人だからという理由で嫌がらせを受けていると感じてしまいます。
また、介護専門学校で習った介護の方法と違うことに戸惑ったり、業務の割り振りや役割に公平性を感じられず、不満を訴えることもあります。特に多いのが、看護師と介護スタッフが共通に行う業務である「入浴介助」や「排せつ介助」などです。
外国人材の誤解であることもありますが、一部の看護師や日本人がそのような業務を外国人材に押し付け、自分たちが楽をしているというように受け取ることがあります。また、業務の手順にルーズであったり、勤務態度が悪い職員がいた場合、国籍に関係なく責任者が適切な指導をしないといった不満を相談されることもあります。
一方、職場に対する不満足ではなく、自身のスキルアップやキャリパスについて前向きに考えている場合にも、その対応によって不満足に転換してしまうことがあります。
日本語力の向上は外国人材にとって克服しきれない問題ですが、本人は不十分と感じており、もっと勉強する機会を持ちたいと相談しても対応してもらえないケースまた、努力していることが認められないケースなどです。